川崎公害病患者と家族の会―増え続けるぜん息患者と新たな救済制度へ―

福田市長!ぜん息になったのは「自己責任」ですか?

福田市長!ぜん息になったのは「自己責任」ですか?

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毎月、増え続けるぜん息患者

 福田市長は、成人と小児のぜん息患者の医療費救済条例を廃止しようとしています。市内には。「成人ぜん息患者医療費助成条例」の認定患者は8862人、「小児ぜん息患者医療費支給条例」の認定患者は3436人で合わせると12298人です。さらに毎月約50人1年間では600の新規認定患者が発生しています。
 ぜん息の原因は、アレルギーやハウスダストなどが影響していると言われています。それらよりも大きな影響を及ぼしているのが自動車から排出されるNo2やPM2.5です。WHOは2021年に健康に大きな影響を及ぼすとして、No2やPM2.5に関する新たな指針値を発表しました。いまの日本の基準よりも厳しい基準となっています。

制度廃止は受診抑制に

 「喘息予防・管理マニュアル」は、喘息治療の目的を患者の症状の悪化を防ぎ、喘息死を防ぐことだと云っています。
 二つの制度が廃止されるとぜん息患者の治療を受ける権利が奪われることになります。
 麻生区に住む患者は「命の問題に直結する。心配だし、制度の廃止には反対」、制度が廃止されれば「受診を控える患者も増える」「ひとつひとつの病気に向き合う市政であってほしい」と切実に訴えています。  
 福田市長が直ちに取り組まなければならないことは、市民の命と健康を守るために、ぜん息患者が増え続ける原因を明らかにし、その対策を講じることではないでしょうか。

原因解明と抜本的対策を!

 原因解明と抜本的対策を講じることなく、一方的に制度を廃止することは許されることではありません。
 福田市長は、「喘息になったのは、患者の責任」だと言いたいのでしょうか。
 川崎北部地域には、東名高速、246号、尻手・黒川線、第三京浜があり、さらに谷戸などの地形的条件と接地逆転層など気象条件が絡み合い、また、南部地域では、国道1号・15号、産業道路と首都高横羽線(2階建て道路)等があります。走行台数が多く、その結果、大気汚染も深刻です。