川崎公害病患者と家族の会―増え続けるぜん息患者と新たな救済制度へ―

社会情勢を踏まえた行財政改革というけれど?

社会情勢を踏まえた行財政改革というけれど?

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「高齢者外出支援乗車事業の見直し」

 福田市長が掲げる「行財政改革第3期プログラム」素案の内容について、健康福祉局に関連する課題をシリーズで考えていきたいと思います。
 まずはじめは「高齢者外出支援乗車事業の見直しに向けて検討」(50ページ)が掲げられています。
 現状の項では、「令和元(2019)年度の対象者は22万人、事業費20億円弱。将来推計令和22(2040)年度には対象者が33万人に達し、約30億円となる見込み」だから「ICTの導入により把握した正確な利用実態を踏まえた事業費推移をシミュレーションに基づき、利用者、行政、バス事業者の負担割合のあり方や、フリーパス式の上限回数設定、利用者負担の増額など、持続可能な制度構築に向けて検討します」となっています。ここで具体的に書かれているのは「上限回数設定」と「利用者負担の増額」です。

「最幸のまち さわさき」と結びつくの?

 福田市長は、高齢者が外出すると自治体としての事業費がかさむから、高齢者は外出を控えるよう務めなさいと云っているとも受け止められます。
 高齢者の生きがいや社会参加を閉ざすことに繫がりはしないかと危惧してしまいます。皆さんはどのように受け止められるでしょうか
高齢者が生きがいを持って、社会参加できる仕組みを考えるのが自治体の役割ではないでしょうか。
 「フリーパス式の上限回数設定」や「利用者負担の増額」を高齢者に犠牲を強いることで、社会情勢を踏まえた市民サービスの再構築につながるのでしょうか。福田市長は、きちんと市民に説明する必要があるのではないかと、思います。
 福田市長が掲げている、「最幸のまち かわさき」をつくることとどう結びつくのでしょうか。

【うらページ】

市長は、被害者の声を聞く場をもって!

 1月16日(月)。福田市長に「成人ぜん息患者医療費助成条例」、「小児ぜん息患者医療費支給条例」廃止に関する公開質問状を提出しました。(1月30日までに回答要請)福田市長が川崎市地域医療審議会に「諮問」(2022年5月6日)し、同年11月24日に審議会から市長に対し「答申」が手渡されました。
 「答申」は成人ぜん息患者医療費助成条例」と「小児ぜん息患者医療費支給条例」を廃止すべきという内容でした。患者会は答申が出される前から、福田市長に対し被害者の声を聞く場を設け、市政に反映することを求めていますが、福田市長は患者と直接会って話し会う場を拒否し続けています。公開質問状の中身を多くの方に知っていただきたいと思っています。

喘息は「死」に直結する病

 答申は二つの条例の廃止に「妥当性」「他の慢性疾患との公平性」だと言葉でいうだけで、何ら具体的な内容を示していません。
 私たちは他の慢性疾患で悩む患者に対しても自治体として医療費の補助を行い患者が安心して治療が受けられる体制をつくるべきではないかと疑問を投げかけています。
 「喘息予防・管理ガイドライン」では「喘息の治療の目標を、理想的には無症状を完全なコントロール状態として位置づけ、現在の症状や薬の副作用がなく健常人と同様の日常生活を送ること」「将来にわたり呼吸機能を維持して増悪や喘息死を回避すること」を強調しています。ガイドラインが指摘するように、喘息が重症化すると「死」の危険があるのです。

日常的な医師の管理が必要

 厚生労働省は、ぜん息患者が重篤な発作を起こして、病院に搬送されるまでに息絶えてしまうことが社会問題として捉え「喘息死ゼロ作戦」を現在も引き続き実施をしています。
 喘息患者が重篤な発作をおこさないよう、また、健常人と同じ日常生活を送るためには、日常的な医師の管理が必要です。
 日常的な医師の管理の下に置くためには、川崎市が現在実施をしている医療費助成制度は廃止してはならない制度なのです。 第8波のコロナ感染が拡大している今、制度の必要性が高まっています。