福田市長、ぜん息患者医療費助成条例廃止打ち出す!
福田市長は、「川崎市行財政改革第3期プログラム素案」(2022年11月)を発表しました。その中で「成人ぜん息患者医療費助成条例」と「小児ぜん息患者医療費支給条例」の廃止の方針を打ち出しました。川崎市医師会の調査でも20000人を超えるぜん息患者がいます。そのうち制度を適用している人が約13000人います。条例を申請し適用される方が1年間で5~600人います。
ぜん息は「死」につながる病気
厚生労働省は、ぜん息による突然死が社会問題だということで「ぜん息死ゼロ作戦」(2006年)に取り組み、現在も継続しています。ぜん息死ゼロ作戦評価委員会は、「成人ぜん息死では、発作開始後1時間以内が13.6%、3時間以内と合わせると29.7%となり急死が多い。発作から死亡までの状況は、突然の発作で急死が29.8%、不安定な発作の持続後の急死が16.2%、不連続な発作後の急死が17.2%で、重い発作で苦しみながら悪化して亡くなるよりも圧倒的に急死が多い」と警告しています。
継続的な治療によって「死」を回避できる
評価委員会は、「ぜん息死の予防には、炎症を鎮静し維持するための治療、すなわち炎症を標的にした長期管理の治療の実行が有効と考えられる」特に「吸入ステロイド薬をベースにした長期管理をすることにより、気道の炎症は抑えられ、良好なぜん息コントロールがもたらされる」と指摘しています。
ぜん息発病の大きな原因の一つが自動車排出ガスなどによる空気の汚れです。自動車等による空気の汚れの対策が不十分であった結果、全国平
均が「3%程度」なのに、川崎市では「8%超」のぜん息患者が発生しています。国や自治体がぜん息で苦しむ患者に医療費助成の制度を実施し、
ぜん息死から市民の命を守る事は大切なことです。
医療費救済条例の廃止に反対です!
【うらページ】
「ぜん息患者」が増えているのに、助成制度廃止
苦しみは見ざる
「成人ぜん息患者医療費助成条例」の適用者の数は右下のグラフにあるように「廃止」の方向を打ち出した後も増え続けています。ぜん息患者が増え続けているにもかかわらず医療費の助成を打ち切ってしまえば、ぜん息患者が安心して治療を受ける保障がなくなり、ぜん息患者の死亡が増える危険が高まります。福田市長は、どう考えているのでしょうか。
声は聞かざる
患者会や市民が福田市長に制度を「なぜ廃止するのか」理由を聞きたいと話し合いを申入れました。しかし福田市長は、患者や市民と直接会う場を持つことを拒否しました。なんと本会議の場でも「会う必要はない」と拒否!
福田市長は市民と直接会って話を聞くのが嫌なのでしょうか。
市民には言わざる
ぜん息患者の医療費救済制度を廃止するならば、正当な理由が必要です。しかし、川崎市は、制度がはじまってから一度も検証したことがないのです。「制度を廃止」する根拠はどこにあるのでしょうか。