ぜん息患者の医療費救済制度廃止に反対です!
福田市長は、「成人ぜん息患者医療費助成条例」と「小児ぜん息患者医療費支給条例」を廃止しようとしています。昨年の10月に川崎市地域医療審議会は、市長の諮問に応え「廃止」の答申を市長に手渡しました。
「廃止の答申」が出された後も、新規認定者が増え続けています。制度を必要とする市民が大勢いるのになぜ廃止するのでしょうか。
市民からは、「制度が廃止されたら、お医者さんに行けなくなる。福田市長はそんなひどいことをするのか」と怒りの声が上がっています。
福田市長は、なぜ市民の声に耳を傾けないのでしょうか。
市長は、患者会と会い廃止の理由を説明すべき!
「ぜん息患者の医療費助成制度を廃止するな」と市民の反対の声が高まっているにもかかわらず、福田市長は患者会や患者と直接会って、「廃止」理由の説明を拒否しています。
福田市長は議会の答弁でも、患者会と「直接会って話すことはしない」と強弁しています。
毎年、川崎市医師会が実施しているぜん息患者調査では、2万人超の患者がいることが報告されています。制度を適用されている患者は、2つの制度で約13000人にのぼります。制度を知らずに苦しんでいる患者も多く残されています。福田市長は、全ての患者を切り捨ててしまうのでしょうか。
ぜん息は「死」に直面する病気!
厚生労働省は、ぜん息発作で亡くなる患者が多く発生することを社会問題として「ぜん息死ゼロ作戦」(2006年~)を実施しています。「成人ぜん息死では、発作開始後1時間以内が13.6%、3時間以内と合わせると29.7%となり急死が多い。発作から死亡までの状況は、突然の発作で急死が29.8%、不安定な発作の持続後の急死が16.2%、不連続な発作後の急死が17.2%で、重い発作で苦しみながら悪化して亡くなるよりも圧倒的に急死が多い」と警告しています。
「ぜん息死の予防には、炎症を鎮静し維持するための」「長期管理の治療の実行が有効」だと指摘しています。2つの制度はぜん息患者の命を守る砦です。福田市長が市民の声を無視し、制度を廃止する理由は何なのでしょうか。直接、会って説明をしてほしいと思います。
【うらページ】
「最幸のまち」は「自助」「共助」で!
福田市長は、川崎市行財政改革第3期プログラム素案(令和3(2021)年11月)に発表しました。素案は「社会経済状況の変化を踏まえた市民サービスの再構築」を掲げています。健康福祉局関連対象事業「№1」として以下の項目が掲げられています①「高齢者外出支援乗車事業の見直し」では「フリーパス式の上限回数設定」「利用者負担の増額」②「成人ぜん息患者医療費助成制度の在り方の検討」川崎地域医療審議会答申で「小児ぜん息患者医療費助成制度」を含め廃止、③「重度障害者医療費助成制度の見直し」では、「社会状況を踏まえた見直し内容の検討」、④「高齢者に対する市単独事業」の見直し、⑤「休日急患診療所の運営手法の見直し、移設等の検討」、⑥「歯科保健センター等診療事業のあり方」⑦「生涯現役対策事業の見直し、効率的、効果的な実施」⑧「障害者施設運営補助のあり方の検討」です。
障害者施設の補助金も見直し
福田市長が掲げる「行財政改革第3期プログラム」素案の内容について、健康福祉局に関連する課題をシリーズで考えています。
今回は⑧「障害者施設運営補助のあり方の検討」(57ページ)の現状には次のように記載されています。
「平成18(2006)年に障害者自立支援法が施行され、障害者施設を運営する事業者の収入が減ってきたため、市独自の加算をおこなってきたが、国の報酬改善を踏まえて、平成27(2015)年に市の加算の一部見直し」「令和3(2021)年には、重度化、行動障害者の受け入れに対応した報酬単価の見直しや、地域移行の促進に対応した加算の新設等、市独自の加算の一部見直しを実施」と記載があります。
「補助金」・「助成金」は毎年減額
「素案」では「障害者の高齢化や重度化への対応や持続可能で安定的な制度の構築の観点から、障害者施設運営補助制度のあり方(障害者支援施設等運営費及び障害者支援施設等運営費補助金)について、引き続き検討」さらに、「第2期の見直しの影響について、障害者福祉サービスの事業所の運営状況を把握し、今後のサービスの必要性についても把握し、検討」すると云っています。下記の表からも毎年、市民福祉への「補助・助成金」が減っているのがわかります。福田市長は「自助」「共助」で乗り切れというのでしょうか。
これが「最幸のまち」の本音でしょうか。