WHOがNo2、PM2.5の基準値強化!
第7波コロナ感染が、急拡大しています。三密を避け、感染予防に気をつけてください。国や川崎市には有効な対策を講じ、コロナを抑え込む最大限の努力をお願いします。一日も早い収束を願っています。医療機関等で働くみなさんのご努力に心から敬意を表します。
日本の環境基準の4分の1
2021年9月、WHO(世界保健機関)は「健康な生活を送るために必要な大気の基準」を16年ぶりに改訂しました。
私たちが特に注目したのは、No2とPM2.5の基準です。
PM2.5は年間平均濃度を10㎍/㎥から5㎍/㎥に、No2は40㎍/㎥から10㎍/㎥に引き下げました。No2についてみると年平均濃度10㎍/㎥とし、日平均濃度も25㎍/㎥(年間99%値)と新たに設定しました。No2は質量濃度ですから、容積濃度に変換すると年平均指針は約0.005ppm、日平均値は0.012ppmとなります。現在日本の環境基準は年平均値がなく、日平均値のみが設定されていて、その基準は「0.04~0.06ppmの範囲、またはそれ以下」(年間上位98%値)です。
ぜん息発症や悪化に拍車!
WHOが「健康な生活を送るために必要な大気の基準」として示したNo2及びPM2.5の基準は、日本の環境基準よりも厳しいものです。また、大気汚染はぜん息や慢性閉塞性疾患の悪化につながると指摘しています。
また、大気汚染が気候変動と並ぶ重大な脅威となっているとも指摘しています。川崎市内には空気の汚れを測る常時測定所が、一般測定所9か所と自動車排出ガス測定所が9か所、合計18か所の測定所があります。WHOが今回示した基準を下回る測定所はありません。「健康な生活を送る」ための基準ですから、上回れば新たにぜん息を発症する市民や慢性閉塞性疾患の悪化を招く恐れがあります。
川崎市が実施している「成人ぜん息患者医療費助成条例」の適用者は、毎月増加しています。川崎市は、WHOが示した新基準に基づき、大気汚染改善のための対策を打ちだし、ぜん息等で苦しむ市民が発生しないための対策を強化すべきではないでしょうか。