市民の声を聞かない、福田市長
ぜん息患者切り捨ての答申
「川崎市行財政改革第三期プログラム素案」に基づいて見直し、検討されている、「成人ぜん息患者医療費助成条例」、「小児ぜん息患者医療費支給条例」に対する川崎市地域医療審議会が11月17日開催され、現制度が「補完の役割を終えた」として、廃止の方向を打ち出しました。
両制度は患者が、安心して医療を受け病状の増悪や死を伴う重積発作を防止するうえで、日常的な医師の管理を受けられる保障となっています。今回の答申にそって廃止が決定されれば、現在認定されている患者にとっては大変な事態になりかねません。
患者が増えていても制度の「役割は終えた」?
福田市長は、制度として「補完の役割を終えた」ことを理由にしていますが、本当に「役割を終えた」のでしょうか。
「成人ぜん息患者医療費助成条例」の認定者数は8831人(8月末)、「小児ぜん息患者医療費支給条例」では3406人で、合計12237人です。成人ぜん息患者医療費助成条例は、毎月約50人の新規認定患者が生まれ、年間で600人を数えます。
増え続ける現状の中で「役割を終えた」とする根拠はどこにあるのでしょうか。この現状について原因も明らかにされず、減らすための対策も示されていません。なぜ、「役割を終えた」と言えるのでしょうか?
行革推進に、市民の声は邪魔?
条例の認定を受けているぜん息患者にとって、今回のできごとは寝耳に水です。福田市長は、患者会からの再三の交渉申し入れに対し、ぜん息患者の声は聴く必要はないと、傲慢な対応を取り続けています。
行政が被害者や住民の声を聞かないということは、民主主義を踏みにじるものと言わざるを得ません。
行財政改革を強行するためには、市民の声を聞いていては実行できないとする福田市長の姿勢が鮮明に出ているのではないでしょうか。